お洒落キャンパーへの道番外編《揃えろキャンパー3種の神器!社長の斧と弟の愛!》

taetochan

2015年11月29日 20:39


以前のブログで、薪を割るための斧は必須だと言いながら、自分では持っていないという僕(笑)

買ってまで必要なのかと考えていたのである←人に必須と言った奴が言う!

しかし、せっかく焚き火を買ったのだから、薪割りをして焚き火をしたくなった僕。

そんな時、僕の頭に稲妻が落ちてきた!

うん。死んじゃうね(笑)

ちょっと待てよ…

斧やろ…

あーっ!

斧あるやん!

社長の斧あるやん!


突然、話は変わるが、僕には人生で3人の師匠がいる。

亡き父親

T弁護士

K社長

である。

社長の斧とは《K社長の自作の斧》のことだ!

師匠といっても付き合いは浅く、初めての出会いは3年ぐらい前で、得意先に言われて、社長の工場に資材を2回配達して立ち話をした程度である。

その話が桁違いに面白く痛快なのである。

趣味は多彩で、鹿撃ちや猪狩りに海釣りなど、挙げればキリがなく、なにがスゴいというと。

鹿撃ちの場合は北海道に行くらしいのだが、その際にポイントで待つための、トラックの荷台に積み降ろし可能な《自作のキャンピングカー》

僕が『許可とかってどうなん?』と訊くと

『ただの荷物ですやん』←敬語が逆な僕達(笑)

猪狩りに行く際は《自作の檻の罠》に、とどめを刺すための《自作の槍》

僕が『猪って臭みないん?』

『しょせん豚ですやん』

海釣りの際に大物を求めて沖に出るための《自作の全長12メートルの漁船》

僕が『漁協とかに怒られへんの?』

『俺のアダ名は日本海の海賊ですで』

と、こんな感じだ(笑)

自宅兼工場も60坪ぐらいの3階建ての自作である。

『1人には広すぎて寂しいですで』

と言っていた。

さらに驚くことは、これらの自作の数々は図面を紙に書いたのではなく、頭の中に図面を書いて作ったことだ!

僕が『マジで!?』

『ピタゴラスの定理ですやん』

だ(笑)

その後、半年ぐらいが過ぎた頃、うちの会社は僕の旧知の社長から、事業に軽量鉄骨の加工を加えるように言われていたので、短い品物などであれば工夫して、うちの掘っ立て小屋でしていたのだが、やはり限界がある。

そんな時、うちでは出来ないボリュームの仕事の依頼が来たのだが、義理もあるので加工しなければならない。

その時、僕の脳裏にK社長の笑顔が浮かんだのだ!

僕は、すぐさま社長に連絡をとり、社長の工場へ向かった。

仕事の内容を伝えて、社長に依頼すると、意外な回答が返ってきた。

『俺のカンやけど、これチャンスですで。俺の工場で弟と二人でしたらよろしいやん。』

えっ…

『俺に日当払ったら、もったいないですやん。』

………………
言葉が出ない僕を見て、社長は笑顔で、こうつけ加えた。

『家賃とかよろしいよ。俺が好きで貸すんやし、俺、若い奴が成長するのんが、すっきゃねん。』

僕は、涙をこらえるのに必死だったが、こらえきれなかった…
わずか、半年前に知り合い2回しか会ってない若造に、こんなことをしてくれる人がいるのだ!

『俺、遊びに行きたいから、合鍵渡しときますわ。口説きがいのある女の子がいてますねん。』

と言い、20歳も年下の女性の元に遊びに行った。

因みに、社長は71歳である!

社長のおかげで、仕事を無事に済ませて、義理も果たせた僕だった。

社長の痛快さや面白さは、拙いブログで伝えることは難しいのだが、ある時、このような出来事があった。

社長からの電話

『Kです。自分、今どこにおるん?』

僕『市内やけど、社長どしたん?』

『玄関の鍵閉めて、(電動)シャッター閉めもうてん。自分、工場の鍵持ってるやろ?鍵貸してくれへん?』←社長の鍵やん!

僕『キーホルダーについてるわ!』

『自分、事務所におるんやったら、遊びに行く前に、借りに行こう思て。』←社長の鍵!

僕『今から、社長んとこに持っていくわ!』

『自分、配達あるんやろ?それは悪いわ。』←社長の鍵!

僕『何を言うてんますの!すぐに持っていくわ!30分だけ待って!』

『ホンマ?合鍵作ったら返すわ。』←社長の鍵!

思いっきり急いで、社長の工場に着いた僕に社長はこう言った。

『横で合鍵作ったら、すぐに返すわ。』←だから、社長のん!

横の昔風の金物屋は、社長の弟さんが経営しているので、合鍵を作りに行った僕と社長。

……………………………

(社長の鍵は、中にあるわけだから、合鍵を作らなくても、僕の鍵で開けたらいいのでは?)←だから、社長の鍵!

しかし、ベースになる鍵はなかったので、僕の鍵から、社長の合鍵は作れなかった。←だから、社長の鍵や!

『俺、遊びに行きたいから、合鍵は明日でも作っとくから、自分の鍵貸しといてな!』←だから、社長の鍵!

と、鍵のお礼にくれたのが《社長の斧》である!

この斧は柄の素材とバランスにもこだわったらしく、社長の自慢の斧だ。

だから、手に反動がこない作りになっている。

当時の僕は、斧を使う人生なんて考えられなかったが、社長の言葉を思い出した!

『いつか使う日が来ますで。』

だった!

社長!ホンマに使う日が来たわ!

この《社長の斧》は僕にとって、運命の斧であり、キャンプは宿命だったのだ!

そして、斧の技術に対する社長の言葉は

『ピタゴラスの定理ですやん。』

だった(笑)

今は奈良に住んでいる社長だが、今年の2月に顔を見に行ったのだが、相変わらずの社長で

『俺な、ブルーベリー育ててんねんけど、実がなったら鳥がきよんねん。腹立つから、鳥の見てる前で食べたった!
目よくなったで!』

と子供のような笑顔で言っていた!

そんな社長は今年で74歳!

社長は人生の達人である(笑)


ねぇ。運命の斧なのに忘れてたよね(笑)

そして、ダッチオーブンを買った僕に、弟がダッチオーブンリフターを作ってくれていた!

これらの神器を新たに加えて、再び11月の晩秋の《東吉野ふるさと村》に行く僕達であった。





携帯の調子が悪いので、消える前に、連続投稿で、スミマセン。


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